明後日(12月2日)には、衆議院議員総選挙の公示を迎えます。
その間、私たち市議会議員は、ちょうど12月定例会の会期中で、議員の仕事に専念するのみですが、それでも、今回の総選挙は、これからの4年があまりにも恐ろしい時代への逆戻りに拍車がかからないようにしなければ、という思いが強いです。
安倍政権の2年の中で、この一年間だけでも、西宮市議会では、
今年6月議会での「集団的自衛権行使容認の閣議決定を撤回するよう求める意見書提出」の件、
昨年12月議会では「特定秘密保護法の強行可決に抗議し、ただちに撤廃を求める意見書提出」の件
が提案され、いずれも私は、その意見書案に賛成の立場で討論を行いました。(意見書案は、いずれも賛成少数で否決)
12月の時も6月も、不覚にも討論で意見を述べている途中で涙がこぼれそうになりました。
その様子を見て、ある若い議員から「よつやさん、よく泣きますよね」と言われました。
私は、そこで彼にちゃっんと伝えられなかったことを、今少し、後悔しています。
「私が涙もろいのではなく、今のこの政治の状況があまりにも危険で、酷い状況にあるということ。それは、私のような年代のものも経験していないほどに劣化した状況で、市民にとっては危険な状況であること。それを唯々諾々と見過ごす地方議会議員が少なからずいる事にも悲嘆して、涙を禁じえないのだ」ということを伝えればよかったと。
昨日の毎日新聞には、保坂正康さんが寄稿されていました。
一部を引用させていただくと、以下のとおり。
「…。
今は空気、雰囲気、感性が社会を動かしている。その時代に合っているからこそ、安倍晋三首相は高い支持率を得ている。こういう時代には、政党もスローガンで選挙を戦うことになりがちだし、それに頼っているだけの議員が当選してしまう。与党が勝ったらブレーキがかからないなどという問題ではない。個々の議員が、危うい空気を是としない覚悟を持つべきなのに、実態は逆になっている。これでは政治家の質が劣化していくばかりだ。
政治の劣化は、国民の劣化を意味している。軍部が先の戦争を起こしたというが、当時は国民がそれを待望していた。ファシズムとは社会が劣化して加速する現象だ。この国はどうにもならないと傍観者的に考える社会的ニヒリズムが、劣化と歩調を合わせて進み、社会をさらに衰退させる。日本は危うい道を歩み始めていると感じている。
(中略)
歴史に学び、日本の立場を理解したうえで、自分はどう生きるのか、幸福とは何かを自問自答し続けることが、日本の将来を選ぶことにつながる。考えることを放棄したら、劣化は止められない。それができるかどうかが今、問われている。」
いろんな考え方があるでしょうが、私はこの保坂さんの文章に共感を持ちました。
そして、この総選挙についてじっくり考えてより良い選択をしなければ、と考えています。
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