本日の平熱。風邪でも熱中症でもなく…。

さて、昨日(8月7日)の毎日新聞は、大阪市会(大阪の市議会は、正式には「市議会」とはいわず、「市会」）では、共産党4人と旧民主党系議員2人で会派を結成した、と報じています。

https://mainichi.jp/articles/20200807/ddl/k27/010/196000c

これは、私などがこれまでの当たり前と認識していたことが覆されるという意味で、非常に異例のニュースとして、そんな事態になってしまったのか、と深刻ではあるけど、画期的なことと受け止めています。

そこまで、大阪では、先日来「大阪イソジンの会」と揶揄されながらも圧倒的多数を占めてしまって、一党が暴走した場合に議会全体の運営は大丈夫なのかな？と他市の者が余計なお世話なことを考えたりする状況のようですが、国政の野党の公党が、それぞれに確固とした綱領などを独自に持ちながらも統一会派を結成するというこれまで考えもしなかったことが起きているということなのでしょうか(旧民主党系だから、党には属さない無所属の方なのでしょうが）。

大阪は、今、府市が協働して首長と議会の最大会派が、４特別区に再編する大阪都構想によって大阪市を廃止するという動きを強めていますが、それに対して議会に議席をもちながら、代表質問などができず、議運にも委員を出せないということから、今回の会派結成になったようです。

その点は、私も無所属として長く独立独行を実践してきたものとして、その発言機会の少なさ、特に議会運営では発言機会がないなど、不都合を感じつづけてきたものです。

西宮市議会において、会派制度がすべてではないということも、機会あるごとに言ってきたつもりですし、地方自治法は必ずしも「はじめに会派ありき」の制度設計にはなっていないということも確認しておかなければなりません。

それでも、多数決の論理で、これまでの多数派の議員たちが会派が前提の議会運営に長年をかけて慣例としてしまっている(5年前に制定した西宮市議会の「議会基本条例」には「会派及び議員」の文言はあるが、具体的に何なん？といわれても答えがでない）ことから、会派の代表でしか参加できない議運などには、少数意見は、ほぼ反映しにくくなっているわけです。

少数者がいくら「会派ありきじゃないだろう？」「他の自治体議会では会派制自体がない議会もあるんだぞ」などと声を大にしても多数派に黙殺されるだけであります。

さて、この西宮市ですが、新型コロナウイルス感染症に迅速かつ冷静な対応を図るため、2月27日、市長を本部長とする「西宮市新型コロナウイルス感染症対策本部」を設置しました。

そして、市の動きに呼応して3月2日、市議会は、西宮市議会BCP(業務継続計画）を発動して西宮市議会災害対策支援本部を設置しています(西宮市議会BCPは5月31日、解除。西宮市議会災害対策支援本部を解散)。

この市議会災害対策支援本部の設置以後、支援本部役員会議や、各会派の幹事、幹事長で構成する議会運営委員会（通称、議運）も会派に属さない議員、いわゆる無所属（政党に属さないという意味の無所属ではなく、会派に属さない“無所属”）議員はこの災害対策支援に関して何ら直接発言できる機会はほとんどない状態でした。

そこで、当時の無所属議員(私を含め4人)は、市議会BCPの継続期間あるいは、感染症状況が落ちつくまで新型コロナウイルス感染症対策について、積極的に、他の会派の議員と同様に議会一丸となって取り組むべきではないかと考えました。

さしあたっての対応ではあったのですが、4月8日に、その目的を明らかにし、永続するものでないことがわかるような「BCP無所属セッション」という名称で会派を結成しました。

「無所属」議員の議員控室にいる4人でした。そのメンバーの一人、田中あきよ議員は、昨年、選挙に立候補される以前からの友人でしたが、会派「市民クラブ改革」からの熱心な誘いも当初からありに「市民クラブ改革」に入ることを熟考中でした。が、すべての議員が会派に所属している状態が必要と考え、とりあえず、その時点で同じ無所属ということで、結成メンバーに入ってもらいました(そして、5月29日に「市民クラブ改革」に異動へ）。

現在は、市議会BCPは解除されたままですが、県や市の感染状況が好転しているとはいえないため、会派「BCP無所属セッション」のメンバーとしてを継続して議運などにおける発言機会を維持しています。

この会派はどこまでも、永続性のある会派ではなく、感染症対策の対応を議会全体で取り組むべき、という趣旨での会派であること、改めて、お伝えしたく、ブログに書いたしだいです。

（市民の方々には、どこまでも、この「会派」がわかりにくいのかもしれませんね。会派ごとに、その連帯のありようも微妙に異なるし…）