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市長、「2月20日までの退職金満額」もって辞職、20日の本会議は「体調不良」で欠席

西宮市の市長の辞職については、ほとんどの方が、憤りを持ってはると思います。そして、なぜ、退職金の減額ができないのか、との疑問を持たれた方も多いと思います。(FBページ、とほぼ同文)

かいつまんでいえば(以下、ちっとも、かいつまんでいませんが)…
減額の条例案を出したしても、「2月20日に退任したい」との辞職の申し出について議長は受理せざるを得ず、2月20日にちょうど、本会議があることから、その場で「同意」の採決を行う、という大人の対応を議会はしたわけです。仮に、議会が辞職に「同意」という手続きがなくても、原則、辞職の申し出から20日間で辞職が決まります。
参考:

地方自治法第145条 普通地方公共団体の長は、退職しようとするときは、その退職しようとする日前、都道府県知事にあっては30日、市町村長にあっては20日までに、当該普通地方公共団体の議会の議長に申し出なければならない。但し、議会の同意を得たときは、その期日前に退職することができる。

で、退職金の減額の条例案は、仮に2月20日に提案して可決、成立しても、市長には再議権があり、それは、10日以内、それでも再可決されても、今度は知事への審査の申立てを21日以内にする(地方自治法176条)、という手続きを踏まれている間に、市長の辞職そのものが決まってしまう、というわけです。

それほどまでに、市長の地位は保障されているわけです。言いかえれば、その責務は、非常に重いということです。

議会としては、これら自治法の制度について、すべてを説明したうえで、というのはむつかしく、結果として、20日も少し、お怒りの傍聴の方もおられました。

ところで、毎日新聞さんが20日の本会議での私の討論の内容について、載せてくださったので、以下に貼り付けます。
(議運に参加できない無所属として唯一の発言の場である本会議で発言し、「同意」するもしないも、採決に参加することができないと考え、退場しました)

毎日新聞2月20日夕刊

以下、貼り付けさせていただきます。

西宮市
「市長は無責任の極み」欠席辞職に批判
毎日新聞 2018年2月20日 13時36分(最終更新 2月20日 13時39分)

姿を見せないまま数々の物議を醸した市長が辞職した。取材中の記者に「殺すぞ」などと暴言を吐き、批判を受けていた兵庫県西宮市の今村岳司市長(45)。辞職同意を採決する20日の市議会にも出席せず、辞職理由は「一身上の理由」と伝えただけ。自らの口で説明しようとしない姿勢に「無責任極まりない」と市民から批判の声が上がった。

午前11時過ぎの本会議。今村市長の辞職の同意について採決した直前には、無所属の四津谷薫議員が発言に立ち、「本人はこの場でも、退職願を出した時にも理由を語らず、無責任極まりない」と批判した。

四津谷議員は「暴言を反省し、これまでの数々の不適切・不適法な行為を反省して本来であれば退職金を返上すべきところ」と主張。「少しでも多くを持ってその場を逃れたいという市長の退職の同意については採決に加わらず退場したい」と述べ、議場から退出した。傍聴席の市民らからは大きな拍手が上がった。

傍聴に来ていた西宮市の主婦、八木和美さん(65)は「市民の税金を使って仕事をしているのに、市議会で説明せず、体調不良を理由に欠席するのは論外だ。暴言が問題になった時には辞めず、退職金削減議案が出ることになって辞めるのは、お金の持ち逃げだ」と語気を強めた。

今村市長は1999年から市議に4期当選し、金髪やピアス姿の異色の市議として知られた。2014年の市長選で初当選すると、翌年には「偏向報道」をしたとみなす社の取材を拒否すると発表。16年には市主催イベントで中高生向けに「中高生時代にたばこを吸った」などと発言して市議会から撤回を求められるなど市議会と対立を繰り返していた。

辞職願を提出した19日には、松永博副市長と掛田紀夫副市長が今村市長の代わりに記者会見。「本来なら退任する本人がやるべきだ。前代未聞」としたうえで「行政運営上は一定の評価ができるが、振る舞いにはいささか問題があった」と渋い顔で振り返っていた。【山本愛、石川勝義】

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