活動報告

西宮市議会報告

西宮市議会12月定例会、最終日でした。

本日は、12月定例会(本会議)最終日でありました。

ほとんどの議案が可決、採択される中で、一つ、非常に残念な否決議案がありました。
以下、私の賛成討論の内容をお読みいただければ、その内容と、採決にいたる経過などがわかると思います。本会議場ではほぼ、以下のとおりを読みました。
以下に貼り付けます。

討論原稿「議案第533号 西宮市職員定数条例の一部を改正する条例制定の件について」
本条例改正案は、
理由は、現在、育児休業を取得した職員の職場では、その職員の担当業務を他の職員の現員で対応し、対応できない場合には、臨時職員を任用。
しかし、急速に増加する行政需要にともない、担当業務は年々増加し、
また、複数の育児休業取得職員がいる職場が増加している。
育児休業取得職員が担当する業務は取りやめることはできず、その業務を他の職員が分担することも困難である。
特に、保育所や病院など女性の専門職の比率が高い職場では、より、深刻な状況であり、育児休業を取得しようとする職員が気を遣うなど「仕事と子育ての両立支援」ができていない職場が発生している、これらの理由から業務を円滑にするために早急に対策を講じる必要が生じている、としています。

また、これら職員のワークライフバランスの推進及び育児休業を取得しやすい職場環境の整備に対応することに伴い、所要の改正を行うということであります。

改正の内容としては、
西宮市として、育児休業取得職員は、現行条例において、定数に数えているが、定数外とすることにより、正規職員の代替配置が可能となることから、業務の維持、向上がはかられるということであります。

そもそも、今回の改正の趣旨は、次世代育成推進法や2015年に現、安倍政権の下で制定されたいわゆる「女性活躍推進法」に基づくもの、あるいは、その流れに沿うものであります。

折しも、昨日、いわゆるジェンダーギャップ指数で男女格差の度合いの各国の2018年のランキングが発表されました。が、日本は相変わらず、低空飛行で149カ国中は110位、G7の中では、最下位でした。
社会の各分野における女性の活躍について男女の格差がなくなれば、この数値も上がるものと思われます。
ひるがえって、西宮市では、女性の職員は増えつつありますが、より一層ふやさなければなりません。そのふやしていく女性職員が働きながら、子育てを気兼ねなく、できる環境を整えるのが、事業主である西宮市の責務でもあり、それを具現化する一つが、今回の条例改正案であると考えます。

この条例案に対する質疑が11日の本会議で行われましたが、
「次世代育成支援・女性活躍推進プラン」~西宮市特定事業主行動計画の中の具体的な取り組み内容の中で「職員が円滑に育児休業を取得できるよう臨時職員の活用を図る」という記述について、あるいは、「西宮市特定事業主行動計画推進委員会」での協議の有無などの質問をあえて行った事は、条例改正の趣旨に逆行するとも解釈でき、まさに子育て中の議員の質問としては非常に残念なものと感じました。

そもそも、臨時的任用職員の活用、と言う言葉には、この約20年に渡る、市が取り組まざるをえなかった震災直後から数年を経たころからの、行財政改善計画や、国からの2009年までの職員削減計画策定の強い指導などによって、約400人を超える職員を減らし、
その一方、西宮市は、10年前に中核市に移行することによって業務量は、逆に増大してきたという、状況の反映があります。

その間、非正規職員は、増加させざるをえず、言葉は不適切かもしれないけれども、いわゆる調整弁として市の、都合に応じて配置し、その結果、他市と比べても多い、非正規職員という状況になっているわけです。その非正規職員の多くは、女性であり、そもそも、正規、非正規の問題がそこには常に、横たわっていることも考えるべきです。臨時任用職員は、無論、不安定で、低賃金であることは、言うまでもありません。その状況を肯定的に捉えてはいけないこと、論を待たないことです。

一方、正規の女性職員も増え、また、増やすべき状況の中で、当然のことながら、育児休業を取得する職員はふえるわけです。
今回の育児休業職員の代替職員として正規職員を充てる事が、ワークライフバランスの推進であり、より、大きな意味での子育て支援になることにいずれも、当然のことであります。

また、13日の総務常任委員会においては、この「推進委員会」に関連した質問が、議案に反対する各委員から複数あったことは、そもそも、この条例の趣旨である育児休業をとりやすくする方向性と離れた議論として、ためにする議論ではないかと、そのこと自体も残念な委員会の協議でありました。

本条例改正議案と同様の条例改正は、既に全国的にも進められており、全国中核市54市中、すでに36市で可決されています。近隣でも、西宮市の東隣りの尼崎市はすでに、2年前に異議なく可決されており、芦屋市や伊丹市でも、本年、全会一致で可決されています。
西宮市議会の、先日の常任委員会での協議を見る限り、一つ、異次元の世界に取り残された感さえあります。

職員定数については
石井市長は質疑に対する答弁の中で、「人事や定数に対する考え方について、市長であるかぎり、市長事務部局において、市民ないし議会に行政の肥大化と受け止められる事は行いません。」と断言されています。
担当課長の説明もその趣旨どおりでありました。
必要な部署の一定数の職員を配置するのは、むしろ当然のことであり、いずれにしても、全く反対の余地のないものであります。

なお、もし、13日の総務常任委員会採決のとおり、この本会議でも否決されることがあるとするなら、
本定例会終了後、次回以降の定例会で同様の議案として、市長におかれては、再度、提案されることをぜひ、念のため、お願いしたいと思います。

以上、よつや薫の賛成討論といたします。

当初、議案の出された直後の予測では、反対はあるものの賛成多数で可決される、との見込みでいましたが、11日の質疑以降、風向きが変わり、結局、13日の総務常任委員会では、政新会、公明党、会派・ぜんしん、維新の各会派の委員が反対し、あっけなく否決。
本日の本会議でも、その会派が委員会の委員の採決態度どおり反対して、否決されたのでした。

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