先週末の二日間、オンブズの全国大会が神戸であり、その中で、地方議会の分科会に参加しました。
私が個人的に興味深かったのは、議会ウォッチャー・仙台というオンブズ団体の調査結果でした。
ちょうど西宮市議会も今日まで一般質問の日程で、この議会ウォッチャーの調査結果を照らしあわせて聴くと、質問の内容を分析的に見ることができて、整理することもできました。
どういう質問が私たち議員にとって組立方など、参考になるのかも(内容は、政治的立場が異なれば賛成できないものもあるのは、さておくとして)、よく見えてきました。
一体、どういう質問が勉強になるのかは、ここでは差し障りがあり論評は差し控えますが、私自身のこれまでの質問についても反省すべき点などあり、今後の質問に生かせそうだとも感じました。
少なくとも下に議会ウォッチャー・仙台が述べられているA型・B型に該当しない議員が圧倒的に少数であることは否めません。
→「仙台市議会議員の通信簿」議会ウォッチャー・仙台
以下、ネット上にあった「仙台市議会議員の通信簿」の内容を少し紹介します。
第2部 定例会の質問内容についての評価
議員評価の第2 の柱は、定例会での議員の質問内容についての評価である。
優れた質問は、
①取り上げるテーマ、課題の現場に赴き調査する
②テーマ、課題に関する資料を情報公開請求やネット等で調べ、分析する
③調査、分析結果をもとに問題点等を部局の担当者に問い質す
④視察も含めて他都市との比較調査を行う
⑤これらを通じて仙台市の抱える問題点を浮彫りにし、その解決の道筋を具体的かつ明快に示し、その実現を迫る
…根雪のように貼り付いているA型、B型質問…
私たちがA型質問と名付けた質問は
「事前に関連資料を情報公開請求で入手するか、担当部署の職員に確認すれば足りる質問」
私たちがB型質問と名付けた質問は
「当該課題(制度)の趣旨・意義、国と世論の動向、識者の指摘、市と所属会派の対応と現在までの経過等を解説し、それに質問者の抽象的私見を加え、当局の認識、所感、方針を問う質問」である。
A型、B型の特徴は、その質問に対する当局の回答こそが、本来の質問の対象であるということである。
つまり、A型、B型の質問は、本来の質問の対象を浮上させる機能を果たしているに過ぎないのである。
例えば、平成25年第3回定例会第2日目、第3日目の代表質疑のうち3会派が2020年東京オリンピック招致決定について質問している。市長が2020年東京オリンピック招致をどのように受け止めているのか、その内容こそが質問の対象であるはずだが、所見を確認したところで質問は終了している。質問の前提を確認したところで終了する質問は、登山で言えば、二合目の登山口
で引き返しているようなものである。
なぜA型、B型の質問が横行しているのかといえば、質問者が
・仙台市の施策の現場で今何が行われているのか
・担当職員やサービスを受けている市民が何に満足し、何に不満を感じているのか
・不満の原因(背景)は何か
・同種の事例について他都市はどのような対応をとっているのか
の調査を全くしていないからである。
調査をしないから改善案の提示もできないのである。
その結果、自分が知らないこと、自分では判断がつかないことを尋ねる以外なく、それがA型、B型の原因と分析している。
A型、B型の質問は、議会の緊張感を奪っている元凶である。熟睡している議員が多い原因もここにある。
もちろんA型、B型の質問が当局に与える政策形成上のインパクトは無いに等しく、A型、B型の質問の回答を作成する当局の労力も考慮するならば、膨大な税金の消費である。
平均点が1点未満の議員の質問は、A型、B型の質問が圧倒的に多く、その傾向は会派を代表する代表質疑に著しい。
それ故、私たちは平成26年10月29日付で定例会の代表質疑を文書毎に文書回答に変えるよう議長に申し入れている。
高得点者が出現している反面、根雪のように張り付いているA型、B型の質問をどのように無くしていくか、会派も質問者の質問内容を事前にチェックするなどして,会派として責任を持って改善に取り組むべきである。
以上は、「通信簿」からのほんの一部の抜粋ですが、市民の皆さんには、ぜひ、このA型、B型の要件に当てはめてネット上の会議録や、この9月定例会から始まったネット中継の録画を見ながらでも質問者の評価を試みていただくのも興味深く見ていただけるのではないかと思います。
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