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2020年5月3日 憲法記念日。

憲法記念日でした。

小尻記者の命日でもあります今日は、2時頃に朝日新聞阪神支局に手を合わせにだけ伺いました。

9条とか99条は言うに及ばずなのですが、今年は特に新型コロナウイルス対策としての「緊急事態宣言」(※1)の下で迎える憲法記念日です。

ですが、自民党がここ数年、言い出している憲法に「緊急事態条項」(※2)を書き加えることと、わざとごっちゃにしている報道とか、そう思わせるような世論調査などがあり、非常に問題です。

※1はあくまでも新型コロナ対策であり、法律に基づくもの。

※2は、ナチス政権下の非常事態宣言に類するもので、私たちの生活を憲法によって直接的に強権的に制限するものとなり、地方議会はもとより国の立法府の機能も停止させられ、行政の長たる総理大臣にのみ強大な権限を付与することになります。

この点、4年前になりますが、当時の私の通信にも詳しく書いたことがあり、以下に、再掲しておきます。

《以下、通信第31号より》

「憲法を守っていない人が憲法を変える。悪い冗談としか思えない」。今年5 月3 日の憲法記念日の集会での高校生の発言です。

「憲法」に則って政治権力が行使されるべきであるとする立憲主義の基本的ルールを、自ら破る政府にむけての素直な意見に感銘をうけました。

このルール破りのサンプルが2012年に発表された「自民党憲法改正草案」( 以下、草案)です。現行憲法を一変させ、市民に権利が十分に保障されていなかった時代へと戻す内容になっています。

第一点が、立憲主義の否定です。現行憲法は、ひとり一人が大切にされるべきであるという個人の尊厳を基本理念とし、そのために立憲主義は当然守られなければなりません。現行憲法99 条「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」とする為政者に課した憲法尊重義務を、草案102 条では「全て国民は、この憲法を尊重しなければならない」と国民に課すという、立憲主義の放棄する形をとり「政府を縛る憲法」から「為政者が国民を支配するための道具としての憲法」に変質させてしまっています。

そして、1ページで触れましたように、「緊急事態条項」を盛り込む点も現行憲法を一変させるものです。

戦間期のドイツにおいて、当時最も民主的であったワイマール憲法下でナチスが台頭した大きな要因は「国家緊急権」(≒緊急事態条項)を何度も使ったことにあります。ナチス研究の第一人者石田勇治東大教授は「草案の緊急事態条項は、ナチスが独裁を確立した大統領緊急権( ワイマール憲法48 条「国家緊急権」) と『授権法』を足したような強力な独裁条項だ」とその危険性を指摘しています。

「緊急事態条項」が想定する「災害」対策や「有事」についてはすでに「災害対策基本法」や「有事法制」が整備されており「緊急事態条項」は全く必要ありません。

祖父の岸信介元首相の遺志をついで憲法改正にこだわる安倍首相ですが、実は米国からのプレッシャーを最も色濃く受けている政権でもあります。安保法制、原発再稼働、TPP 交渉推進、韓国との関係修復、中国との緊張の維持、特定秘密保護法制定、海外でのPKO の積極的参加など、すべて米国のアーミテージ元国務副長官を中心とした外交・安全保障研究グループによる日米同盟に関する報告書「第3 次アーミテージ・ナイレポート」(2012 年) の政策提言に従っています。

私たちひとり一人の生命や生活よりも、米国の顔色を伺いながら憲法改正にまで踏み込もうとしている安倍政権の危うさを、厳格にチェックしていくべきと考えます。

以上

 

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